伊勢医科歯科クリニック|埼玉県富士見市針ケ谷|内科併設

内科も併設しているため全身疾患をお持ちの方も安心して歯科治療を受けられます。

脳梗塞の診断に関して 

埼玉には埼玉ストロークネットワーク(通称SSN)というホットラインがあります。自分は自治医大さいたまではこのホットラインの担当することが多かったので、このホットラインが鳴ると緊張が走ります。救急隊から搬送依頼のあった患者が果たして真に脳梗塞か否かを救急隊の情報をもとに選別しなくてはならないのです。3次救命センターでは脳卒中は非常に多くみる疾患で、経験を積むとおおよそその患者が脳梗塞かが判断できますが救急医は一刻一秒を争う疾患のため誤診は許されません。
先日当院かかりつけの患者から診察の依頼がありました。症状を聞くと特に会話もできており麻痺もない、でも家族は何となくおかしいので診察してほしいという相談でした。
「ではペンを見せてください、これは何ですか?と聞いてみてください」
「わかりました、あれ?なんか答えません無言なんです。」
そこですぐピンときた私は最終健常の時間、またそのほかの症状の確認をし
「すぐに救急車を呼んでください、救急隊には次のように説明してください 最終健常はOO時、明らかな麻痺はないがやや左上下肢が動かしにくい、構音障害を認めます、物品呼称は不可、共同偏視なし かかりつけのクリニックに相談したら脳梗塞の可能性が極めて高いといわれたと伝えてください」
この方はすぐに搬送され予想通り「心原性脳梗塞」と診断され迅速に治療をされ復帰されました。後日受診され多少の発語の拙劣はあるものの元気な姿で受診されております。
こうした重症患者をすぐにトリアージできたことはまさに救急医としての経験が生きました。
ELVOスコアというスコアリングがありますが、これは主幹動脈の閉塞による脳梗塞の可能性を鑑別するスコアリングです。
救急隊はSSNの要請を以下の6項目で判断しています。 脈不整 共同偏視 半側空間無視 失語(物品呼称)顔面麻痺 上肢麻痺 これらを迅速にトリアージすることで脳梗塞という疾患を鑑別しているのです。
 
2025年06月07日 17:54
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